いすに夢中な4歳児、いすが気になる3歳児

昨日、今日の2日間で4歳児がいすを作りました。(4歳児全員がそれぞれの興味で考えを出したり手を加えたりして作りました。)帰りの会で読んだ絵本「どうぞのいす」がきっかけです。

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子どもの遊びと関連しながら、子どもたちそれぞれの「どうぞのいす」への興味が続き、読んでほしいという子どもの希望で「どうぞのいす」は先週から今週にかけて3日間続けて読むことになりました。外に出かける準備ができ、出かけるまでのちょっとした時間にも「どうぞのいす」の絵本を見ている子どもたち。うさぎさんがいすを作っているシーンです。

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絵本のストーリー、子どもの遊び、子どもの思いとそれに対する保育者のサポートにより、「どうぞのいす」への思いが膨らみそして持続して、いすを作るところまで発展するとは保育者は思っていませんでした。

園で保管していた木材の中から、座面、脚、背もたれになりそうな部分を子どもたちが選んでいすの形がだいたいできると、「これだと、座れないと思う…」「(自分は)重いから…」と言い出す子どももいました。確かに脚にする木材が細すぎました。「いすができたら座りたい」という思いがあればこその子どもの思いです。あれがいいかこれがいいかと絵本に描かれている「どうぞのいす」と比べたりしながら形を作っていき、道具を使って固定しました。木材をちょうどいい長さにのこぎりで切ったり、釘を打ったりドライバーで固定させたり等道具を使う作業は、ずいぶん慎重に集中して行っていました。

そして、とうとう、絵本のストーリーと同じように「どうぞのいす」と書いた「たてふだ」まで作ると完成となりました。そうっと座ってみたり、「ついに完成したね。」と言ったりして喜ぶ4歳児。「これは、ずっと壊さないようにしよう。」と話す子どももいました。※「たてふだ」作りでも、子どもそれぞれの思いが表れたやりとりが生まれ、なんとも楽しい共同作業でした。

完成した「どうぞのいす」です。

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土日の休みの間はここに置こうと言って4歳児が置いたのです。

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それを見て早速3歳児が座ってみました。4歳児が作っているときから興味津々で見ていたのです。

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別の3歳児も交代で座りたい様子でしたがなかなか交代してもらえず、ついに…

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仲良く一緒に座ってしまいました。

4歳児それぞれが、この作った「どうぞのいす」に対してそれぞれの思いをもっている様子です。

絵本のストーリーを劇のように再現する遊びをしようとしている子どももいますし、出来上がったいすが曲がっていたり、隙間ができたりしていることが気になっている子どももいます。いすは完成しましたが、まだまだいすに夢中な4歳児。いすに関連したどんな遊びや出来事が起こるのか、今後も楽しみです。