遊び その2

今週の水曜日、椿の実を拾いました。同じ場所で、何度か椿の実を拾っています。拾った実を大事に持って帰ることから始まって、何度か拾ううちに実を踏んづけて割るようになりました。うまく割れたり割れなかったり…。さらに次は殻をむくようになりました。実を拾って、踏む、殻をむくという遊びは、他の実でもよくやります。子どもが拾った実をこのようにすることを私たち保育者は、「分解する」と言っています。

足で踏んで割る時には、それなりにこつが必要です。足のどのあたりで踏むとしっかり踏めるのかということです。

f:id:donkoro:20141029111929j:plain

殻をむくにもきれいにむこうとすれば、集中して指先を使います。

f:id:donkoro:20141029111553j:plain

黄色い実が出てきて、「おいもだ!」「栗だね。」等感じたことを話していました。私も子どもと同じように、椿の実を踏んでみたのですが、油が出てきたのを確認できました、椿油です、ちょっと感動しました。

よく見て自分で椿の実を探し、拾って、ガンガンと力を出して踏んで殻を割って、集中して殻を向く、出てきた黄色い実を自分の知っているものに見立てる、殻をむいた実をじわっと踏んで…これは、そんな遊びではないでしょうか。子どもがいろいろな経験をしていることが分かるでしょうか。

金曜日、Sくんがカップに砂を入れてざざっとこぼします。ただこぼすのではなく、一旦段差に当てるのです。「滑り台だね。」と言って砂を入れてはこぼしながら砂が落ちていく軌道を見ています。私も同じことをしたり砂がこぼれるのを見たりしていました。砂が流れ落ちて行く時のサラサラ感が何とも好ましい感じでした。そのうち、Shくんが同じことを始めたのですが、Shくんは「滝だね。」と言っていました。Shくんに尋ねると、滝を見たことがあると話していました。

それぞれ、砂が流れ落ちていく様子を自分の知っているものに例えて、意味づけているのです。

f:id:donkoro:20141031112808j:plain

f:id:donkoro:20141031112736j:plain

この遊びの始まりは、Sくんが何となくやったことなのではないかと思います。

子どもは自分で生みだした遊びを通して、頭も手も足も、目、耳、鼻や口も使うのです。使ったものは磨かれ、鍛えられて、後に(「○○力」と言ったりもしますが)様々な力になっていくのです。