草取りに精を出す

先週、今週と、この場所を通る度にアスファルトの隙間から生えてきた雑草を抜くことに一所懸命だった子どもたち。どんなに引っ張ってもなかなか抜けません。大人が引っ張ってもそうなのです。2日、3日がかりになることもありました。

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抜けた途端に尻もちをついたりもしていました。それだけ踏ん張って力を出していたということですね。はじめは、手先だけで取ろうとしていたのが、教えたわけではないけれど、子どもはだんだんと「踏ん張る」ということをするようになっていました。日常生活の中で、子どもが精いっぱい「力を出し」「踏ん張る」ことってどれほどあるでしょうか…(多様な動きをすることは、子どもの成長、発達に欠かせません!)。そして、歯を食いしばって踏ん張る時、子どもはいい顔してます。

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「せんせーい、○○ちゃん(自分のこと)がんばれって言って~」と言いながら、踏ん張っている子どももいました。

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草が抜けると跳びあがって大喜びしたり、抜いた草を大事に持ち歩いたり、家に持って帰ったりする子どももいました。抜いて持ち帰った草を見たお母さんは、どんな風に思ったのでしょうかねえ…。こんなのどうしよう…と思ったのか、それとも、その草について子どもとお話したでしょうか。

毎日立ち止って電車を見ていたこの場所。今までは草を抜くことはしたことがなかったので、保育者は突然どういうわけかと思いました。一人の子どもが抜き始めると、同じように抜き始める子どもが数人。一所懸命草を引っ張る友達や、それを応援する保育者の姿が刺激になっているのでしょう。その集中の具合に違いはありますが、数日のうちにほとんどの子どもが草を抜くようになりました。

街をきれいにしようと思って草を取っていたわけではないし、抜いた草で何かをしようとしたわけでもありません。ただ目の前にある草を抜きたいだけなのです。やってみたらそう簡単ではありません、それでも抜こうと粘る。自分で頑張る。やらされているのではなく自分でやりたいと思ってやるから自分の力で粘ること、頑張ることができるのです。

2歳、3歳の子どもはこんなようなことを日々体験して、自分の力を発揮して、いい顔になって、自信をつけていくのです。