度々お伝えしていますが、畑ではナタマメ(シロナタマメ)がたくさん実っています。今まで、3歳児は畑のサヤエンドウや道端のカラスノエンドウ等いくつかのマメを取ったり分解したり食べたりしています。あの立派なナタマメを見たら、やはり取りたいと思うのでしょうね。「取りたい!」と言われた保育者はどうしようかなあ…と考えてしまいました。もうすこしこのままにして乾燥させて鞘ごとで遊んだり、中のマメを取り出したりしたいなあ…と思っていたものですから「中でおマメさんがまだ寝てるからなあ…。」と話すと「マメはいないよ」とか「マメは寝てないよ」と言ってがんばる子どもたち。今日は互いに譲歩して、みんなで一つだけ取ろうということにしました。どのマメ(鞘)を取るかは子ども同士で意見が合わなかったり、ようやく取ったと思ったら今度はだれが持つかで面白いやりとりがあったり、マメ(鞘)一つを取るだけでもいろいろな出来事が起こる子どもたちなのですが、それが実に穏やかなのが今年の3歳児クラスの特徴です。
マメ(鞘)を取ったらやはり開けて中を確かめたくなりました。カラスノエンドウの時にはその場で次々開いてマメを取り出して遊んだのですが、このナタマメはそうはいきません。鞘が固くなってしまっています。保育者の親指の爪を立てましたが傷は付きますが開けることはできません。「包丁で切ろう!」「茹でて包丁で切ろう!」「爪をけずったら…」と子どもなりに考えて発言していました。とにかく道具がないのでどんぐりころころの家に帰ってから開くことになりました。
結局スプーンを使って鞘は開くことができました。
ソラマメよりはふかふかではありませんが、鞘の内側はほわっとしたもので覆われていました。白いマメがちょこんと6個並んでいました。
マメを取り出すと、鞘を触ったりにおいをかいだりしてどんなものだか確認。果物のようなにおい、少し青臭い感じもしました。イチジクのにおいに似ていました。
6個のマメは茹でて食べてみました。本来ナタマメは鞘ごと食べることができます。代表料理は福神漬、細かく刻んで入っています。炒め物、天ぷら、胡麻和え等サヤインゲンと同じと思ってよいようです。大きくなりすぎて鞘が固いで、今日はマメのみ食べます。どんな感じかなあ…とまずは保育者がお味見。白い皮を剥くときれいな緑色のマメが出てきて、食べるとインゲンの味、甘味を感じました。
子どもたちも食べるとすぐに「甘い!」と言っていました。一粒ずつ(一人だけ二粒…これもとってもおもしろい話がありますが残念ですが書ききれません)食べたナタマメ、どの子もお家に持って帰りたいなあと言い出しました。家族にも見せたいし食べさせたいと思ったのでしょうか。来週一つずつ持って帰ろうということになりました。
5月19日のブログ「マメのお話」でも紹介していますが、取って集めて分解して…、マメは子どもたちにとって親しみの感じられるもの、好きなものです。だからでしょうか、絵本「そらまめくんのベット」(福音館書店)も大好きです。
3歳児の姿を見ていると、ひとつひとつの経験がつながり、積み重なっていることがよく分かります。そして、手も足も…、体全部で経験したことは3歳児なりの知的な理解につながっていっているようです。